共同海損(General Average)とは、船舶が事故に遭遇した際に発生する共同の危険を回避するためにかかった費用を共同で負担しましょうという、いわゆる「痛み分け」ことで海上輸送における独特の制度のことをいいます。具体例として船の沈没を防ぐために、無作為に貨物を海に投げ捨てた場合は、投げ捨てられた貨物の損失を輸送されている貨物の荷主全員で負担するといった制度です。実際に共同海損が起こった場合には、貨物海上保険に基づいて保険会社に処理を委託するかたちになります。共同海損(General Average)のルールについては、ヨーク・アントワープ規則(York Antwerp Rules)に定められています。