甲種輸送(甲種鉄道車両輸送)とは、車両メーカーで製造された車両を、工場からJR貨物の機関車にけん引されて、各鉄道会社まで輸送する方式のことをいいます。運搬される車両が貨車にのせられずにそのまま機関車にけん引されて走る方式です。私鉄の車両基地にJRの軌道がない場合は、途中まで甲種輸送が行われ最寄りの貨物ターミナル駅でトレーラーに積み替えられて車両基地まで運ばれます。JRの在来線は狭軌(1,067mm)の線路幅のため線路幅が異なる私鉄の運送には仮台車と呼ばれる車輪を履かせて輸送します。車体のみを貨車に搭載して輸送する方法を「乙種輸送」といいますが、この輸送方式は、現在ではほとんど利用されておりません。